春蚕期壮蚕飼育記録



春蚕期壮蚕飼育記録 【 春嶺×鐘月(26,000粒×2箱)】

110スカーフ のコピー.jpgこの「春蚕期壮蚕飼育記録」は春に飼育された蚕の作業を記録してあります。春に掃立て(孵化)をした蚕を春蚕(はるご・しゅんさん)と呼びますが、蚕の飼育は掃立てした日により区分(蚕期)があり下記のように5蚕期区分あります。

   ① 春蚕期(はるさんき)
   ② 夏蚕期(なつさんき)
   ③ 初秋蚕期(しょしゅうさんき)
   ④ 晩秋蚕期(ばんしゅうさんき)
   ⑤ 晩々秋蚕期(ばんばんしゅうさんき)

春に飼育される春蚕期の蚕は、気候も生育に適しており、桑の質も良いので収繭量が多く繭の質も優良になります。

養蚕の歴史

養蚕インナー内用3.jpg養蚕の歴史は古く、かつて中国の宮廷内で秘密に行われていました、日本には紀元前200年ぐらいに稲作と一緒に伝わったと言われています。604年に制定された十七条憲法には「春から秋に至るまでは農桑の節なり」と書かれており、飛鳥・奈良時代にはすでに国内で養蚕が盛んになっていました。また、この頃に厩戸皇子(うまやどのみこ:聖徳太子)が「養蚕訓」の中で「養蚕するものは子育てと同じく、愛情をもって育てよ」と唱えています。

製糸の機械化は江戸時代末頃から勧められ、1900年ころには生糸輸出国として中国を抜いて世界一となり明治時代を代表する産業となりました、そして日本国内の近代化は生糸輸出により得た外貨でさらに進んでいきました。やがてレーヨンやナイロンなどの化学繊維の普及や1929年の世界恐慌などで生糸の売れない時期が訪れますが、戦後の復興期を経て、昭和30年〜40年頃に再び養蚕はピークを迎えます。

昭和40年の終わりころになると和装需要の減退や海外からの絹二次製品の輸入増加で国内の養蚕業は減衰していき、世界最大の生糸会社だった片倉工業も1994年(平成6)12月には最後の製糸工場熊谷工場を休止し、片倉工業の蚕糸業121年の幕が閉じました、そして現在は養蚕農家の高齢化などもあり、かつては世界一だった日本の繭生産量は現在では最盛期の1%以下になってしまいました。