「まつさか」宗祇水
- 歌の殿様常縁公 歌でお城を取り戻し
- いよいよ光る和歌の徳 その名天下にとどろきて
- 時の帝の召しにより 公卿将軍の師ともなり
- 九十四年の生涯は ひたすら励む歌の道
- 宗祇法師も都から 文明二年はるばると
- あこがれ訪いし篠脇の 城に学びし古今集
- 励む三年の功なりて ついに奥義の秘伝うけ
- 師弟もろとも杖をひく 郡上名所の歌の遺跡
- 妙見社頭にいたりては「神のみ山の花ざかり
- 桜の匂う峰」を詠み 那比神宮に詣でては
- 「神も幾世か杉の杜 みやいはなれぬほととぎす」
- 文明五年秋すぎて 宗祇都にかえるとき
- 常縁これを見送りて 別れを惜しむ小駄良川
- 桜樹の下に憩いては 名残りは尽きず
- 「紅葉の流るる竜田 白雲の花のみよしの忘るな」と
- 心をこめし餞の歌の 真実は今もなお
- その名もゆかし宗祇水 清き泉はこんこんと
- 平和の泉とこしえに 歌の聖のいさおしと
- 奏でつづけるうれしさよ 讃えつづけるゆかしきよ
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